ジョロウグモ科

2010年7月22日 (木)

ジョロウグモの仕事は細かい

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いい仕事をしていると言えばいいのか、細かいところまで手を抜かないと言ったらいいのか?

ジョロウグモは4〜5ミリの幼体の頃から繊細な網を張ります。軽く驚かしてやると、網を小刻みにふるわす芸当を見ることができます。ただし、驚かしすぎるとポロリと網から落っこちてしまうので、うまく加減してください。

こうして網を見ると、なぜかレコードを思い出してしまう私。えっ、レコードってなに? なんて言う世代もいるかもしれませんね。今やCD、もしくは音楽データとしてネットからダウンロードする時代です。きっとビニールレコードなんて知らない若者がほとんどでしょう。

レコードに限らず、ビニールなんとかにお世話になった世代としては複雑な思いでいっぱいです(なんのこっちゃ?)。

ついでに、この蜘蛛玉の写真。以前から、けっこう低い位置で見ることが多かったのです。これってジョロウグモのまどいのような気がしているんですが…


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ジョロウグモは木の幹など、ちょっと高い場所に卵のうを造ることが多いような印象があります。ということは、そこから出のうした子蜘蛛たちは改めて別の場所に全員集合するということになります。その場所の選定や指揮はどの子蜘蛛が執るのでしょうか。前もって決まっている? いや、そんなバカな! 不思議です。ほんと不思議です。この謎、誰か解いてくれないでしょうか。


●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

撮影:2010.6.25/常陸太田市、まどいは6.9/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2009年11月11日 (水)

木の葉隠れの術? いや、木の葉隠しの術

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「天高く蜘蛛肥ゆる秋」とは言ってみたものの、じつはこれ10月の写真です。青空とジョロウグモは絵になります。じつに美しいですな。


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そんななか一匹のしわくちゃな個体を発見。残念ながらすでにお亡くなりになっていました(合掌)。さて、近くに卵のうはないものかと探してみると…


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怪しげな木の葉を見つけました。幹の垂直面に落ちることなく張り付いているところが、いかにも不自然です。さては?


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もしかして、もしかすると…


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やっぱり! この葉の裏には卵のうが隠されていました。聞いたところによると、ジョロウグモは卵のうを木の葉で隠すことが多いそうです。それにしても、手頃なものを見繕ってうまく張り付けるものです。隠すためなのか、防滴・防寒のためなのかわかりませんが、これも蜘蛛の知恵の一つなんでしょうね、きっと。


●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

撮影:2009.10.21/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2009年10月17日 (土)

産卵完了! ジョロウグモ

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疲れ果てたジョロウグモのメス。その隣には生みたての卵のうがあります。


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細かいネットに包まれた卵の塊は、初めて見る人にとって「何の卵だろう?」と思わせる形状だと思います。人によっては蛾の繭と思うかもしれません。

お腹がパンパンに膨れていたメスはご覧のようにほっそり。というか、しぼんでしまったように見えます。


●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

撮影:2009.10.16/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2009年10月 6日 (火)

ジョロウグモの結婚式

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結婚式に参列しました。いいえ、たまたま通りかかっただけです。

新婦は黒に黄色と赤の入り交じったドレスを身にまとうジョロウグモ。いつ見てもショッキングな配色です。これがまた印象に残る色で、存在感を引き立てます。

新郎の入場です。メスのお尻の上の方から慎ましく近寄ってくるオスが見えますでしょうか? 体格差は10倍以上ありそうです。いや、もっとかな?


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「おじゃましま〜す」って感じですね。


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めでたく、結婚(いや、交接ですね)となりました!

写真には写っていませんが、網の少し上の方に別のオスがいます。このオスがメスに近づこうとしたとたん、交接中のオスが追い払いにいきました。ライバルが多いと大変ですね。子孫を残すため、オス同士は熾烈な戦いを繰り広げていました。もっとも、新婦であるメスに食べられてしまうという危険もつきまといます。はぁ、蜘蛛のオスは大変ですね〜

この時季になると、ジョロウグモの網が黄色っぽく見えるものが増えてきます。なぜでしょう? 成熟したメスの横糸は粘着物質が黄色くなるのでしょうか? 夏の網はあまり黄色くは見えなかったのですが…


●ジョロウグモ/Nephila clavata

撮影:2009.9.28/桜川市・旧真壁町
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2009年9月29日 (火)

もう乾いたかな?

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この時季、圧倒的な個体数の増加でいたるところで見られるのがジョロウグモです。特に珍しい蜘蛛ではありませんが、たまたま脱皮直後の個体を見つけたので投稿しました。

糸にぶら下がりながら、やわらかい体を乾燥させているみたいです。一本の細い糸は、まさに命綱って感じですね。

●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

撮影:2009.9.23/潮来市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2009年9月10日 (木)

ジョロウグモの交接

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虫で言うなら交尾です。蜘蛛の場合は交接と言います。写真はジョロウグモの交接シーンです。大きい体のメスのお腹あたりに小さいオスがくっついています。

蜘蛛のメスの腹部には外雌器と呼ばれるものがあります。オスには口の近くに触肢と呼ばれる器官があります。オスはそこに精子をためて外雌器に挿入。詳しくは知らないのですが…ポンプ、いやスポイトのような働きをすると聞いたことがあります。意外と知らない蜘蛛のこと。神秘的と言うか謎めいた生きものだと思います。


●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

撮影:2009.9.10/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2009年8月29日 (土)

森のレコード

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レコードというか、CDというか…曲間の溝があるところなどはレコードですが、キラキラと輝いているようすはCDに見えます。これを見て思い出したのが、鳥除けなどで軒先にぶら下がっているCD。あれって効果あるのでしょうか?

こちらの網はジョロウグモのものです。横糸の間隔が狭いのが特徴です。幼体のうちは低い場所にも張りますが、大きくなると比較的高い場所に張ります。しかも、距離の離れた木の枝先を結ぶようにして網を張るので、かなり大きな網になります。網の形は完全な円ではなく馬蹄形です。


撮影:2009.8.25/かすみがうら市・旧千代田町
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2009年8月28日 (金)

ジョロウグモの時間差戦略

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各地でジョロウグモを見かける季節になりました。気の早いオスたちは、メスのいる網に進入して結婚を迫っています。まるで夜這い状態ですが、昼間なのでプロポーズと言った方がいいかもしれません。


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求愛されているメスを見てみると、どのメスも成熟していないようす。成体になる前の亜成体と呼ばれる状態のものだと思います。ジョロウグモのメスは亜成体で交接するのでしょうか。だとすると精子を保存する機能が備わっているのかも。毎年このような風景を見ますが、事実を解明するにいたっていません。

まだ小さいですね。赤い派手な色をした腹部になるにはまだ時間がかかりそうです。それにしても、この時季のジョロウグモの大きさはまちまちです。この写真より大きな体の個体もいれば、一回り小さい個体もいます。こんなに時期をずらして、さまざまな成長過程の個体が存在するのには何か訳がありそうです。もしかすると、ジョロウグモの生き残り戦略の一つなのかも。

●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

撮影:2009.8.25/かすみがうら市・旧千代田町
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2008年10月24日 (金)

黒と黄の舞踏

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こんなに大きくなりました! ジョロウグモです。おどろおどろしい姿のせいか、みんなから嫌われています。特にこの季節はいたるところで見かけるので、蜘蛛のなかでも特に印象に残る存在ではないでしょうか。個人的には“優雅な蜘蛛”として親しみを持っています。長い手足をゆっくりと動かしているところなど、古代の舞のように思えるのですが、いかがなものでしょう?

なが〜い手足は、黒と黄色が交互に繰り返しています。きっと、黒と黄色の組み合わせが、妙な恐怖感を煽るのかもしれません。この色の組み合わせはスズメバチなどを彷彿させ、攻撃的な印象を与えるような気がします。蜘蛛のなかでも特に不気味がられるのは、このあたりに原因があるのかも。


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だめ押しは腹部の赤い模様です。これは強烈です。蜘蛛嫌いにさらに拍車をかけるには十分すぎる映像だと思います。この写真は、蜘蛛嫌いを助長するために載せたわけではありません。よ〜く見れば美しい色と模様だと思うのですが…。


●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2008.10.16/小美玉市・旧美野里町)

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2008年10月23日 (木)

金色の五線譜

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ジョロウグモの網です。よく見ると黄色、あるいは金色をしています。金色の網を張る蜘蛛と言えばビジョオニグモですが、ジョロウグモのなかにもこんな色の網を張る者がいます。この季節になると特に金色の網が多くなるような気がします。

気になってほかの網の見てみましたが、なかには金色でない網もあります。この違いっていったい何が原因なんでしょう。日陰にある網は金色でないこともあります。金色に見えるのは光の加減なのでしょうか?


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さて、よく見ると網は数本の糸がまとまって帯状になっているのがわかります。この写真で言うと、一番内側の帯は6本の糸で作られています。ひとつ外側に行くと7本、その外側は8本。外側にいくにしたがって本数が増えていきます。強度と弾力を維持するために1本ずつ増やしているのでしょうか。まるで、きちんと数を数えているようです。やっぱり蜘蛛は天才なのかも。


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2008.10.16/小美玉市・旧美野里町)

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