
ミヤグモを見つけたので、なかなか期待できる場所ではないかと思い、再び小美玉市(旧小川町)の「やすらぎの里」へ出かけました。じつは園内には移築された古民家があっていい雰囲気なのも気に入っています。この古民家にはヒラタグモの住居らしきものがたくさんあります。何度か住居を軽く押してみたのですが、ヒラタグモは不在でした。そのうち会えると思います。



最初に見つけたのはヒメグモの仲間です。バラギヒメグモのようです。この蜘蛛はとにかくたくさんいました。体長は2〜3ミリでまだ幼体のようです。枝先の葉がまとまっているところにかわいらしい網を張っています。



ヤリグモです。こちらは蜘蛛を襲う蜘蛛で、なかなか獰猛な性格です。体が三角形なので、見ればすぐに気がつくと思います。

若葉の季節ではありませんが、ワカバグモもいました。

切り株の根元にこんな穴がありました。蜘蛛の住居に違いないと思って覗き込むと、脚らしきものが見えました。さっそく捕獲してみることに…。


なんと、出てきたのはハンゲツオスナキグモです。初めて見る蜘蛛なので、嬉しさは格別です。図鑑では見たことがありますが、本物を目にして感動がこみ上げてきました。この蜘蛛は、腹部の前方にある黄色い斑紋を半月に見立てて命名されたそうですが、半月というより三日月に見えます。ちなみに、写真の個体はオスではなくメスです。
この蜘蛛、今まで蜘蛛探しをしていて出会ったことがありません。自分はかなり珍しい蜘蛛だと思っています。今回のように、たまたま住居を見つけ取り出して初めて目にしました。それにしても、あの穴がハンゲツオスナキグモの住居だとは想像もしていませんでした。なお、茨城県のレッドデータブックでは“稀少種”に指定されています。そんなこととも合わせて考えると、この蜘蛛に出会えたのはとても幸運だったと思います。

調子に乗って、周りにある切り株を全部見てみましたが、ほかにハンゲツオスナキグモはいませんでした。その代わりに見つけたのがユウレイグモです。奥に薄いピンク色の物体(卵のう)があるのがわかるでしょうか? ユウレイグモは家屋やコンクリート製の建物にいるとばかり思っていましたが、屋外にもちゃんといることがわかりました。

帰りには古民家からもくもくと煙が上がっていました。ときどき燻煙しているようです。
●バラギヒメグモ/Takayus chikunii
ヒメグモ科タカユヒメグモ属
●ヤリグモ/Rhomphaea sagana
ヒメグモ科ヤリグモ属
●ワカバグモ/Oxytate striatipes
カニグモ科ワカバグモ属
●ハンゲツオスナキグモ/Steatoda cingulata
ヒメグモ科カガリグモ属
●ユウレイグモ/Pholcus crypticolens
ユウレイグモ科ユウレイグモ属
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.11.3/小美玉市・旧小川町)
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