アシナガグモ科

2012年6月20日 (水)

風流を愛する蜘蛛

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一見すると、蜘蛛とまったく関係のない写真のように思えますが…


よ〜く見ると、蜘蛛の気配が感じられるはずです。いや〜、小さくてわかりませんかね。


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そうなんです。ここにいました。若竹に寄り添うなんて、風流な蜘蛛じゃないですかぁ。色が保護色になっていますけど、本人が狙ってそうしているかは定かではありません。


こちらはアシナガグモの一種です。この仲間にはとてもきれいな蜘蛛が数種いるんですよ〜


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この写真は手ブレで不鮮明ですが、腹部を上から観察すると緑のステンドグラスのような美しさがあります。これがまた透明感があって繊細なんですぅ〜


ほんと、いい蜘蛛ですね。


茨城県南部にいる普通種でしょうから、ウロコアシナガグモあるいはエゾアシナガグモのどちらかだと思います。


(撮影:2012.5.20/土浦市)

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2011年7月11日 (月)

信濃のトガリ

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五月の朔日、まだ雪の残る志賀高原。信州のサンセットポイント百選のひとつである横手山から見た風景はとても5月とは思えないものでした。


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小布施の友人宅に遊びに出かけ、連れてきてもらったのが標高1550メートルのところにある志賀高原清水公園。


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志賀の源水と表示があります。ここの水でお湯を沸かし紅茶を飲みました。う〜ん、なんて贅沢なひと時でしょう。紅茶を飲みながら周りをうろうろしていると…


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いました! 蜘蛛が。


こりゃ、トガリアシナガグモでしょうか。


いや〜、標高1550メートルあたりでトガリアシナガグモを見たのは初めてのことです。


茨城県南ですと、霞ヶ浦のほとりや小さな川のそばにひっそりと網を張っています。そんなシーンばっかり目にしているので、平地の水場を好む蜘蛛という先入観にとらわれていました。


今回の件でトガリアシナガグモは意外にも標高が高い場所にもいるものだということがわかりました。


加えて、この蜘蛛がいた場所はというと…沢というか川というか、幅3メートルくらいの浅い流れの近くでした。


やはり、水場の近くを好む蜘蛛であることは間違いないようです。水場付近を好むというのは、やはり特定の昆虫を餌にしているということでしょうか?


どんな獲物が網に引っかかるのかまでは観察していないので断言はできません。でも、トガリアシナガグモを水場から離れた場所で見た記憶があまりないので、明らかに意識的に住む環境を選択しているような気がします。

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●トガリアシナガグモ/Tetragnatha caudicula
アシナガグモ科アシナガグモ属

(撮影:2011.5.1/長野県志賀高原)


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2010年8月 7日 (土)

尾瀬のアシナガグモ

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先日、尾瀬に行って蜘蛛を撮ってきました。


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見つけたのはアシナガグモらしい蜘蛛。


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私の手持ちの図鑑には載っていない種かもしれません。アシナガグモ科アシナガグモ属の一種だと思います。


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腹部の模様です。茨城県南部ではこのような模様のアシナガグモは見た記憶がありません。


撮影:2010.8.4/群馬県片品村
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2010年6月24日 (木)

精緻な生きもの

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細長い脚を持つ生きものは一種の気味悪さを感じさせる傾向があります。ゲジゲジにしろザトウムシにしろ、このアシナガグモにしても、同じような印象を与えるのではないでしょうか。

しか〜し、気味悪さに戸惑ってはいけません。じっと目を据えて観察すれば、精緻な脚の構造や不思議な生態に興味がわいてくるはずです。今一歩、いや半歩、蜘蛛に近づいていただきたいところです。そうすればきっと蜘蛛の魅力を感じていただけるのではないでしょうか。

蜘蛛と言うと獲物を消化液で溶かして吸い尽くす吸血鬼的なイメージがあります。でも、よ〜く考えてみてください。これってかなりスマートな摂食法ではないでしょうか。それに比べて肉食動物たちときたら、食べ物にそのままかぶりつく大胆な摂食法です(人間は調理などしますけど)。クモの生態を見直してみると、つくづく知性的で上品な生きものだと思います。


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さて、話が冒頭から脱線しました。写真の蜘蛛はコシロカネグモです。一枚目がメスで二枚目がオスです。どちらも成体で、オスはメスと交接しようと思案を重ねているところでした。

蜘蛛は成体になったオスとメスがまったく違う模様や色だったりする種類が多いです。コシロカネグモも例外ではありません。姿が異なるオスとメスを同一種と識別できるようになると、蜘蛛観察がグンと楽しくなります。

いや、別に無理にお誘いしているわけではありませんよ、蜘蛛の世界に。ただ、「ちょっと楽しいよ」とお伝えしただけですので、あまり深く考えないでください。


●コシロカネグモ/Leucauge subblanda
アシナガグモ科シロカネグモ属

撮影:2010.6.9/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2010年6月 3日 (木)

尾瀬の蜘蛛 アシナガグモ編

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前回、尾瀬のコモリグモを報告しました。今回はアシナガグモです。

プラスチックケースに入れたままの撮影なので、わかりにくいかもしれませんが、とてもきれいなアシナガグモでした。腹部表面に薄い赤紫(薄い茶色にも見える)の帯があり、その中央に黄色い線が入っています。

少なくとも茨城県南部では一度も見たことがない蜘蛛です。図鑑で調べてみましたが、同じ模様のアシナガグモはいませんでした。きっと図鑑に掲載されていない種なのだと思います。

とにかく、尾瀬には平地で見ることのできない蜘蛛が多いようです。

今回写真には撮りませんでしたが、ウズグモの仲間が数多くいました。通常だと網に渦巻き状の隠れ帯を造っている場合がほとんどですが、私が確認した数匹のウズグモは隠れ帯を造っていませんでした。


撮影:2010.5.29/群馬県片品村・尾瀬
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2010年5月21日 (金)

この重厚感、好きだなぁ〜

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オオシロカネグモです。アシナガグモの仲間なので、地面と平行に円網を張ってぶら下がっています。なので、背中を撮るのはけっこう苦労するんです。ほら、頭胸部が全部写っていません。背中側をまんべんなく写すには、寝そべって空を見上げるしかないんです。残念ながら今回はこの角度で妥協しました。


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網にぶら下がっているので、腹部裏を撮るのは楽勝、楽勝。この緑の二本ラインいいですね〜、大好きです。宝石のような輝きがたまりません。

ちなみに、この個体は幼体です。成長すれば二本ラインは一段と輝きを増すことでしょう!

じっと見つめていたら、第四脚の腿節(脚の元の方)に蛾の触角のような毛がずらりと並んでいることに気づきました。この毛、なんか訳がありそうです。気になりますね〜


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話は変わりますが、茨城県南部ではオオシロカネグモをよく見かけます(全国的に見られる蜘蛛なのかもしれません)。アシナガグモ科のなかでは大型の蜘蛛になりますが、大きいだけでなく色彩の重厚感も手伝って迫力を増しているような気がします。蜘蛛に関して言えば、迫力と人気は反比例します。凄みが増すほど嫌われる…悲しい宿命というやつでしょうか。

でも、よく見るとすごくきれいな蜘蛛なんですけどね〜

みんな、早く気がついてくれないかしら。

(ちょっとムリ、かな)


●オオシロカネグモ/Leucauge magnifica
アシナガグモ科シロカネグモ属

撮影:2010.5.12/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』


6月9日追記
オオシロカネグモと書きましたが、コシロカネグモのような気がしてきました。訂正させていただきます。

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2010年5月13日 (木)

アイ・アム・ア・スイマー

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アシナガグモ科の蜘蛛は、地面に対して平行の“水平円網”を張ります。なので網にいるときには必ず腹部を上に向けています。網にぶら下がる形ですから当然と言えば当然です。だから、いつもお腹丸出し!

普段から見慣れている蜘蛛なら、腹部の模様で何グモかおおかた予測がつきます。とくにこの蜘蛛は特徴があるのですぐにわかります。まず、糸疣の位置がかなり腹部中央に寄っています。さらに、お尻の先が尖っています。こうなればトガリアシナガグモにほぼ間違いありません。


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お腹を撮るのは簡単なのですが、背中側を撮るには苦労します。かなり苦しい姿勢を強いられることは覚悟しましょう。

液晶画面の角度を自由に変えられる「ライブビュー機能」を搭載したカメラならいいのですが、当方のカメラにはそんな今風の便利機能はついていません。なので、他人が見たら「あの人はいったい何を撮っているんだろう?」的な不自然な姿勢になるわけです。

でも、こんなかわいらしい瞳の蜘蛛を撮るには、そんなことに構ってはいられません。ブレブレの写真になることは多々ありますが、とりあえずお顔も写しておかないといけませんので…

毎度毎度、彼らの同じポーズを撮影していますけど、見るたびに水泳の飛び込み姿勢を思い出してしまいます。


●トガリアシナガグモ/Tetragnatha caudicula
アシナガグモ科アシナガグモ属

撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2010年5月12日 (水)

闘いは避けて通れない?

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緑色のきれいな蜘蛛が仲睦まじく…

交接? と思いきや、よく確認すると両者には膨らんだ触肢があります。片方は完全なオスになる前の亜成体のような雰囲気です。ということは、オス同士の熱き闘いの一幕ということです。せっかく交接のシーンが撮れると思っていたのに…まぁ、闘いのシーンも貴重だし、良しとしましょう。


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近くにメスがいるような雰囲気ではありませんでしたが、オス同士が出会ってしまった以上、闘いは避けて通れないのでしょうか? 何も今闘わなくてもいいような気がしますけど、蜘蛛には蜘蛛の仁義があるのかもしれません。


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緑色をしたアシナガグモにはミドリアシナガグモ、ウロコアシナガグモ、エゾアシナガグモなどがいます。ミドリアシナガグモは本州においては山地性の蜘蛛のようです。したがって写真の蜘蛛はウロコアシナガグモ、あるいはエゾアシナガグモでしょう。両者はとてもよく似ているので見分けるのが難しいです。

茨城県南ではウロコアシナガグモの方がよく目にします。全体の雰囲気からしても、写真の蜘蛛はウロコアシナガグモのような気がします。まったくいい加減な識別方法ですが、この蜘蛛はウロコアシナガグモということにしちゃいます。


●ウロコアシナガグモ/Tetragnatha squamata
アシナガグモ科アシナガグモ属


撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2010年4月18日 (日)

華麗なるマジックハンド

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アシナガグモとはよく言ったものです。まさしく名前の通り、第一・二脚の長さは驚愕ものです。体長の2.5倍くらいはありそう。しかし、まぁ、なんでこんなに長いんでしょ。

アシナガグモは池や沼のほとりの草地や田んぼの用水路などに水平の網を張り、背中を地面に向けて網の中央にぶら下がるようにして獲物を待っています。明らかに水面近くを飛行する虫たちを捕らえようと言う狙いが見える網です。しかも巡行飛行する虫ではなく、浮上したり降下したりする虫を捕らえようとしている気配。蚊とかガガンボ、イトトンボあたりが好物なのでしょうか。

上では水辺に網を張っている蜘蛛というようなニュアンスの文章になっていますが、この写真を撮ったのは水辺からちょっと離れた場所。100メートルも離れていない場所に田んぼがありますが崖地みたいなところです。余計なことを書きましたが、水辺に多い蜘蛛であることは確かです。


●アシナガグモ/Tetragnatha praedonia
アシナガグモ科アシナガグモ属

撮影:2010.4.14/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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2010年4月11日 (日)

コシロカネグモ? オオシロカネグモ?

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アシナガグモ科のシロカネグモ属であることは間違いなさそうです。もっと具体的に言えば、コシロカネグモかオオシロカネグモ。

両者は腹部裏面の模様を見れば判断がつくのですが、あまりにも小さくてよくわかりませんでした。たぶんコシロカネグモだと思うのですが断定はできません。

写真のものは幼体で、体長は3ミリ程度。あちこちでこの蜘蛛を見かけました。いよいよ蜘蛛の季節も本番を迎えるということでしょうか。ワクワクしてきました〜


撮影:2010.4.8/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

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