« 2010年4月 | トップページ | 2010年6月 »

2010年5月

2010年5月31日 (月)

尾瀬の蜘蛛

1005311
尾瀬に行ってきました。せっかくなので、ちょっと蜘蛛探しをしてみると…意外と見つかりません。

尾瀬ケ原の木道で、やっとコモリグモらしき蜘蛛を見つけました。


1005312
ふ〜む、茨城の平地にいるコモリグモとはまったく違います。見たこともない模様です。図鑑で調べましたが、どうやら載っていない種のようです。いったい何コモリグモでしょう? 私にはオオアシコモリグモ属(Pardosa)なのかカイゾクコモリグモ属(Pirata)なのかもわかりません。体長は7ミリ前後でした。

茨城県南で見るコモリグモたちとは、頭胸部の形や眼の配置が微妙に違うような感じがするのは気のせいでしょうか。


撮影:2010.5.29/群馬県片品村・尾瀬
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月27日 (木)

知りたいなら捕まえてみろ

蜘蛛がそう言っているような気がします。

昨日のブログでコモリグモは判別が難しいと書きましたが、それ以上に悩ましいのがワシグモ科の蜘蛛です。この仲間は腹部末端(お尻の先)についている糸疣が特徴的(筒のようなものが数本あるように見える)なので、ワシグモ科であることはすぐにわかります。でも、種名になるとかなり手強いです。私は手も足も出ません。


1005271
体に斑紋や模様があれば、図鑑の写真と絵合わせをすればなんとかなります。しかし、真っ黒だったり、模様がなかったりするともう絶望的。「ワシグモの仲間」ということで決着をつけることにしています。

ワシグモの判別を難しくしている原因は、外見上の問題だけではないと思います。ワシグモが頻繁に目にする蜘蛛で、なおかつ近づいても逃げないのだったら、何度も見ているうちに勘みたいなものが養われる可能性があるでしょう。複数種を何度も見ていれば、なんとなく違いも見えてくるだろうということです。しかし、見かけるのは特定種ばかりで、比較対象となる他の種をあまり見かけません。

仮に見つけたら、捕まえてルーペで観察する必要もあります。この捕まえるという作業が意外に難題だったりします。薮や草むらの中だったりすると、一発必中で捕まえなければなりません。

単色で模様のないワシグモ科の蜘蛛は、自分にとって鬼門中の鬼門みたいな種です(ほかにも鬼門はいっぱいいます)。

なんとか克服しようと思い、毎年年末になると「来年は少しワシグモ科にも力を入れよう」などと、気弱な抱負を持ったりします。しかし、その結果は? と言うと…

お察しの通りです。

写真の蜘蛛はまさしくワシグモ科の蜘蛛です。もちろん種名はわかりません。

でも、名前がないとかわいそうなので、勝手にメキリグモじゃないかと決め込んでいます。

撮影:2010.5.14/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月26日 (水)

避けて通りたくなる蜘蛛たち

1005261_2
腰から上にいる蜘蛛たちは嫌でも目に入りますが、意外と盲点なのが地表の蜘蛛たちです。腰、あるいは膝から上にいる蜘蛛は網を張るものが多いので、蜘蛛よりも先に網に気づきます。一方、地表の蜘蛛たちは徘徊性の種がほとんどですから目で追わないと確認できません。

「足元に蜘蛛がいるな〜」とわかってはいますが、あえて撮影しない。そんなことが多いのがコモリグモの仲間です。撮影しない理由は、すばしっこくてじっとしていない、撮っても名前がわからないことが多いからです。とくに5ミリ以下のコモリグモは今まで避けて通ってきました。


100526
今回の蜘蛛はまさにそのタイプ。たまたまじっとしていたので撮ってみました。個体はオスで体長は5ミリ前後です。

さて、何グモでしょうか?

図鑑で調べてみるとクラークコモリグモ、ミナミコモリグモあたりが該当しそうです。ミナミコモリグモについては、生息域の点で茨城県南部が該当するかどうかが微妙なところ。生息域を示した地図では茨城県南部は入っていません。でも、近くまで生息しているようなので、完全に否定するのもどうかと思います。

悩むところですが、暫定的にクラークコモリグモということにしておきます。


撮影:2010.5.13/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月25日 (火)

卯月は過ぎて皐月だけど

1005254
いつでもどこでも見られると言ったら言い過ぎですが、それほどありふれている蜘蛛がウヅキコモリグモです。

蜘蛛のなかではなかなかの知名度を誇り、子どもでさえその名を口にすることがあります。地味ながら蜘蛛界の有名人の一人であることは間違いなさそうです。

う〜ん、渋い。シブすぎるくらいです。この渋さが雑木林のなかで完璧な保護色となります。しかし、蜘蛛ハンターである私の目を誤魔化すことはできません。というか、動き過ぎです、彼女たち。

それゆえ写真を撮るのが憚られるのです。だって、逃げ足早いんですもん。


1005252
こちらはオスです。“地味”に輪をかけたような渋さです。頭胸部と脚の黒さが精悍さを醸し出していると言えば、そんな気もします。


1005253
お尻に付けているのは吉備団子ではありません。卵のうです。こちらは再びメスのお姿。もうしばらくすると、卵のうから子蜘蛛が這い出し、お母さんの背中(というか腹部)に飛び乗ります。たくさんの子蜘蛛たちを背負った母蜘蛛の姿はたくましく見え、思わず「おっかさ〜ん、がんばれ〜」と声をかけたくなってしまいます。


●ウヅキコモリグモ/Pardosa astrigera
コモリグモ科オオアシコモリグモ属

撮影:2010.5.14/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月24日 (月)

真っ黒カニグモ

1005241
濡れた樹皮の上に何が写っているか? 体長5ミリほどの蜘蛛がいるのがおわかりになりますでしょうか。


1005242
これは間違いなくカニグモの仲間、オチバカニグモの一種と思われます。が…ひょっとして、ひょっとすると、キハダカニグモの黒色個体だったりして? 蜘蛛は予想外の色彩変異などもあるので、断定することはできません。

ふ〜む、こんな真っ黒なカニグモはあまりお目にかかりませぬ。今まで見たサンプル数が少ないのでなんとも申し難い蜘蛛でありまする。


撮影:2010.5.12/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月21日 (金)

この重厚感、好きだなぁ〜

1005211
オオシロカネグモです。アシナガグモの仲間なので、地面と平行に円網を張ってぶら下がっています。なので、背中を撮るのはけっこう苦労するんです。ほら、頭胸部が全部写っていません。背中側をまんべんなく写すには、寝そべって空を見上げるしかないんです。残念ながら今回はこの角度で妥協しました。


1005212
網にぶら下がっているので、腹部裏を撮るのは楽勝、楽勝。この緑の二本ラインいいですね〜、大好きです。宝石のような輝きがたまりません。

ちなみに、この個体は幼体です。成長すれば二本ラインは一段と輝きを増すことでしょう!

じっと見つめていたら、第四脚の腿節(脚の元の方)に蛾の触角のような毛がずらりと並んでいることに気づきました。この毛、なんか訳がありそうです。気になりますね〜


1005213
話は変わりますが、茨城県南部ではオオシロカネグモをよく見かけます(全国的に見られる蜘蛛なのかもしれません)。アシナガグモ科のなかでは大型の蜘蛛になりますが、大きいだけでなく色彩の重厚感も手伝って迫力を増しているような気がします。蜘蛛に関して言えば、迫力と人気は反比例します。凄みが増すほど嫌われる…悲しい宿命というやつでしょうか。

でも、よく見るとすごくきれいな蜘蛛なんですけどね〜

みんな、早く気がついてくれないかしら。

(ちょっとムリ、かな)


●オオシロカネグモ/Leucauge magnifica
アシナガグモ科シロカネグモ属

撮影:2010.5.12/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』


6月9日追記
オオシロカネグモと書きましたが、コシロカネグモのような気がしてきました。訂正させていただきます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年5月20日 (木)

小さなオニグモ

1005201
体長5〜6ミリの小さな蜘蛛。ヤミイロオニグモ、あるいはオオクマヤミイロオニグモだと思います。オニグモと同じ仲間、コガネグモ科です。ただし、属はヒメオニグモ属になります(オニグモはオニグモ属)。

よく知られるオニグモとは比較にならないくらい小さいので認知度が低いです。茨城県南においては雑木林や林縁で見かけることが多いので、個体数はそれなりにいると思われます。


撮影:2010.5.10/笠間市・旧岩間町
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月19日 (水)

花と蜘蛛

1005191
こんなタイトルで詩が書けたなら蜘蛛の人気上昇に貢献できるのですが、残念ながら私にはそんな才能はありません。

ハナグモはその名の通り、花の上でじっと昆虫を待っていることが多いです。自身の二倍の大きさのアブ・ハエ・ハチなどはちょろいもので、三倍いや四倍はある蝶の類にまでかぶりつきます。何の前触れもなく自動的に、しかも瞬時に閉じる大きな鋏(第一脚)。獲物を狩る際の機械のような動きは、無機的ななかにも不思議な行動美を感じさせます。What a cool you are! (英語、間違ってませんかね?)


1005192
実際はこんな感じです。う〜ん、狩られた方はたまりませんね。食事中にいきなり襲われるわけですから、何が何だかわからないうちに三途の川をひとっ飛びです。川を渡る予定なんてまったくなかったでしょうに…


1005193
そんな静かなる狩人の真似をしてまた一人現れました。こちらはヤミイロカニグモですね。「よ〜し、私もがんばるわ!」。意気揚々とした表情が読み取れます(本当かよ?)

ヤミイロカニグモは意外にもアリを捕食している場面をよく見かけます。蜘蛛のなかにはアリを好んで食べる種もいるのですが、ヤミイロカニグモがそうだとは思いませんでした。何も狩れずにお腹がすいて仕方がないから、たまたま食べていただけかもしれませんが…


●ハナグモ/Misumenops tricuspidatus
カニグモ科ハナグモ属

●ヤミイロカニグモ/Xysticus croceus
カニグモ科カニグモ属

撮影:一番上は5.13/石岡市、二番・三番目は2010.5.7/つくば市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月18日 (火)

麗しの後ろ姿

1005181
バックシャンという言葉が昔あったそうです(今でもありますが死語でしょう)。バックは英語でシャンはドイツ語です。 ドイツ語で「美しい(schön)」を発音すると「シュョーン」みたいな言葉になります。面倒くさいのでシャンと言うようになったのではないかと思います。

この言葉には、「後ろ姿は美しいけど前から見たらたいしたことない」みたいな意味が多分に含まれています。(だから女性に不評で、死語として葬られたのかも)

しか〜し、この蜘蛛は後ろから見ても、前から見ても美しいです。


1005182
名前はユノハマサラグモ。ユノハマは発見地の地名ですが、発見したドイツ人クモ学者が「湯ノ原」を「湯ノ浜」と間違えたそうです。嘘のような本当の話のような…文献を漁ればどこかに出ていると思います。事実関係は確認していないので、単なるエピソードとして受け止めてください。


1005183
横顔も美しいのですが…うっ、ピンボケ+手ブレ。説得力のない写真になってしまいました。ご愛嬌として、この件は水に流してください。

ユノハマサラグモは茨城県南〜県央の里山に行くと必ず見かけます。「山では普通のクモ」と言っていいかもしれません。


●ユノハマサラグモ/Turinyphia yunohamensis
サラグモ科ユノハマサラグモ属

撮影:2010.5.10/笠間市・旧岩間町
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月17日 (月)

ツー・トーンのシボグモ

1005171
「おや、珍しい蜘蛛!」と思ったら、よく見るシボグモのような雰囲気。しかし、頭胸部の色がやけに灰色っぽいです。本来は全身が茶色、あるいは薄茶色なのですが…

色彩変異なのか、個体差なのか、本当のことはわかりません。ひょっとすると、脱皮直後で色が定着・安定していないとか?

いつもと違ったシボグモを見られたのはラッキーだと思うことにしました。


●シボグモ/Anahita fauna
シボグモ科シボグモ属

撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月16日 (日)

春を脱ぎ捨てて

1005161
毎度おなじみのワカバグモです。やけに潤いのある肌をしています。あまりにも瑞々しいので見とれてしまいました。すると…

「いやーん、エッチィ〜」


1005162
あ、ども。すみませんでした。お着替え中だったんですね〜


●ワカバグモ/Oxytate striatipes
カニグモ科ワカバグモ属

撮影:2010.5.4/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月15日 (土)

エビちゃん、じゃなくてエビチャ

1005151
間違いなくコモリグモ科の蜘蛛。茨城県南でこんな色(焦げ茶色というか海老茶色というか)をしているコモリグモと言えば…エビチャコモリグモです。よく見かけるハリゲコモリグモ類やウヅキコモリグモより体はずっと大きいです。ほんの数ミリの違いなのですが、一回り大きく感じます。珍しい蜘蛛ではないと思いますが私は普段あまり見かけません。今回は雑木林のなかで出会いました。なんか久しぶりのご対面で、ちょっと嬉しくなりました。

種名のラテン語がebicha(エビチャ)です。これって、そのまま?

●エビチャコモリグモ/Arctosa ebicha
コモリグモ科ミズコモリグモ属

撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2010年5月14日 (金)

だるまさんが こ・ろ・ん・だ

1005141
だるまさんはこの中にいます。

だるまさんは臆病なので、騒々しく近づいたり、ちょっとさわったりすると…


1005142
コロッと転がって下に落ちてしまいます。ほら、だるまさん、ころんじゃいました。


1005143
だるまさんの正体はアオオニグモ。名前にアオとありますが本当は緑です。緑の信号を青信号というのと同じだと思うので、文字と色の整合性は気にしないようにしましょう。

アオオニグモは抹茶色のとても美しい蜘蛛です。腹部表面は白くて、緑色とのコントラストが絶妙。

似た蜘蛛にビジョオニグモがいますが、こちらは白い腹部の前方と末端に黒い模様が入ります。アオオニグモも個体によっては腹部前方に対の斑紋が入っていることがあります。

下に転げ落ちただるまさんを見つけるのはとても難しいです。かといって、葉っぱのおうちにいるときには全体像が撮れません。日中は網の中央にいることはあまりないので、まともな写真はなかなか撮れないんです(夜なら撮れるのかも)。

アオオニグモは網の一端を近くの葉に導き、その葉っぱに住居を造ってその中で待機していることが多いです。見つけるコツは網の近くにある葉っぱをチェックすることでしょうか。


●アオオニグモ/Araneus pentagrammcus
コガネグモ科オニグモ属

撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月13日 (木)

アイ・アム・ア・スイマー

1005131
アシナガグモ科の蜘蛛は、地面に対して平行の“水平円網”を張ります。なので網にいるときには必ず腹部を上に向けています。網にぶら下がる形ですから当然と言えば当然です。だから、いつもお腹丸出し!

普段から見慣れている蜘蛛なら、腹部の模様で何グモかおおかた予測がつきます。とくにこの蜘蛛は特徴があるのですぐにわかります。まず、糸疣の位置がかなり腹部中央に寄っています。さらに、お尻の先が尖っています。こうなればトガリアシナガグモにほぼ間違いありません。


1005132
お腹を撮るのは簡単なのですが、背中側を撮るには苦労します。かなり苦しい姿勢を強いられることは覚悟しましょう。

液晶画面の角度を自由に変えられる「ライブビュー機能」を搭載したカメラならいいのですが、当方のカメラにはそんな今風の便利機能はついていません。なので、他人が見たら「あの人はいったい何を撮っているんだろう?」的な不自然な姿勢になるわけです。

でも、こんなかわいらしい瞳の蜘蛛を撮るには、そんなことに構ってはいられません。ブレブレの写真になることは多々ありますが、とりあえずお顔も写しておかないといけませんので…

毎度毎度、彼らの同じポーズを撮影していますけど、見るたびに水泳の飛び込み姿勢を思い出してしまいます。


●トガリアシナガグモ/Tetragnatha caudicula
アシナガグモ科アシナガグモ属

撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年5月12日 (水)

闘いは避けて通れない?

1005121
緑色のきれいな蜘蛛が仲睦まじく…

交接? と思いきや、よく確認すると両者には膨らんだ触肢があります。片方は完全なオスになる前の亜成体のような雰囲気です。ということは、オス同士の熱き闘いの一幕ということです。せっかく交接のシーンが撮れると思っていたのに…まぁ、闘いのシーンも貴重だし、良しとしましょう。


1005122
近くにメスがいるような雰囲気ではありませんでしたが、オス同士が出会ってしまった以上、闘いは避けて通れないのでしょうか? 何も今闘わなくてもいいような気がしますけど、蜘蛛には蜘蛛の仁義があるのかもしれません。


1005123
緑色をしたアシナガグモにはミドリアシナガグモ、ウロコアシナガグモ、エゾアシナガグモなどがいます。ミドリアシナガグモは本州においては山地性の蜘蛛のようです。したがって写真の蜘蛛はウロコアシナガグモ、あるいはエゾアシナガグモでしょう。両者はとてもよく似ているので見分けるのが難しいです。

茨城県南ではウロコアシナガグモの方がよく目にします。全体の雰囲気からしても、写真の蜘蛛はウロコアシナガグモのような気がします。まったくいい加減な識別方法ですが、この蜘蛛はウロコアシナガグモということにしちゃいます。


●ウロコアシナガグモ/Tetragnatha squamata
アシナガグモ科アシナガグモ属


撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月11日 (火)

君も“針毛”じゃないか!

1005111
蜘蛛に興味を持ち始めると、シルエットさえ美しく思えるから不思議なものです。さぁ、本日ご登場いただくのは…


1005112
ササグモさんです。脚に密集した鋭い毛がどうしても目に入ります。さて、ハリゲと言えばコモリグモといきたいところですけど、こちらのササグモも立派なハリゲをお持ちです。なんでこんなに長いのか? 蜘蛛に聞いても答えてくれないので困ります。

勝手な想像ですが、この長い毛はある種の感覚器なのではないでしょうか。飾りでつけているわけではなさそうですし、闘うときの武器にしては頼りなさそうです。ササグモは網を張る蜘蛛ではなく、徘徊して餌を捕まえる蜘蛛です。どちらかというと、草の上にじっと身を潜めて待ち伏せするタイプ。そのとき、草を伝わってくる振動や周辺を飛び回っている虫の翅の振動をキャッチする仕組みになっているのでは? などと想像してしまいます。

毛の話で終わるのもなんなので…

ササグモは眼にも特徴があります。横に何列か並んで見えるほかの蜘蛛とは違い、ササグモはやや円状に並んでいます。この蜘蛛の眼を見ると “変わってるな〜”とつぶやいてしまう私。「360度全方位監視態勢」みたいなレーダーシステムを思い浮かべてしまうのでした。


1005113
こちらは茶色が強い個体です。眼のあたりには黒いアイシャドーが入っています。あまりにも茶色いのでクリチャササグモかなぁ? と思ったのですが、やっぱりササグモのような気がします。ササグモが周囲の環境に合わせて体色を変えるという話は耳にしたことがないので、単なる色彩変異かもしれません。蜘蛛の種類によっては色彩変異なんて当たり前という仲間もいますから…


●ササグモ/Oxyopes sertatus
ササグモ科ササグモ属

撮影:2010.5.2/土浦市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月 7日 (金)

快適ごみ屋敷

1005071
ゴミグモはごみと暮らす蜘蛛です。網の中央部には、餌となった虫の残骸や自ら出した糸屑、脱皮殻などが一直線に並んでいます。産卵の季節になると、メスの網には卵の詰まった卵のうまでぶら下がります。

このごみの装飾は、外敵に見つからないためのカムフラージュなのでしょうか? それとも虫をかかりやすくするための工夫なのでしょうか?

いったいどこにいるのかわかりませんが、よ〜く見ると中央部に姿が確認できます。それにしても見事な擬態です。ごみなのか蜘蛛なのかわかりませんね。


1005072
こちらはヨツデゴミグモです。体長4〜5ミリの小さな蜘蛛です。ゴミグモが10ミリを超えるので、こちらのヨツデゴミグモは半分以下の大きさです。

●ゴミグモ/Cyclosa octotuberculata
コガネグモ科ゴミグモ属

●ヨツデゴミグモ/Cyclosa sedeculata
コガネグモ科ゴミグモ属

撮影:2010.5.1/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月 6日 (木)

模様が数パターンあります

1005061
ヤマシロオニグモの幼体らしき蜘蛛を見かけました。茨城県南部ではわりとよく目にする蜘蛛だと思います。この蜘蛛には標準的な模様のほかに、数種類の変異型があります。写真の個体は標準型に近いです。

なかにはもっと茶色だったり、ほとんど黒い個体もいます。さらに、腹部前方に白い模様が入っていたり、腹部後方に黒い模様があったりもします。

色彩の変異はあって当然と考えれば問題はないのですが、ヤマシロオニグモはアズマキシダグモと並んで極端な変異の幅があるように思います。


●ヤマシロオニグモ/Neoscona scylla
コガネグモ科ヒメオニグモ属

撮影:2010.5.1/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月 5日 (水)

真昼の決闘

1005051
ここ数日とても暖かいです。蜘蛛日和とでもいいましょうか、ハエトリグモの仲間があちこちで闊歩しています。とくに目につくのはマミジロハエトリとネコハエトリのオスの姿です。写真はマミジロハエトリのオスです。


1005052
オス同士が出会うと、まずは挨拶代わりに威嚇のポーズ。両手(第一脚)を大きく振り上げて、「襲いかかるぞ」と言わんばかりの勇ましさを誇示します(写真はマミジロハエトリのオス同士)。


10050531005054
こちらはネコハエトリのオス。毛むくじゃらで地味な印象の蜘蛛です。昔はネコハエトリのオス同士を闘わせる「ホンチ」と呼ばれる遊びがあったそうです。でも、私が子どもの頃にはそんな遊びはありませんでした。茨城県南部ではホンチはなかったのかも(千葉県にはあったと聞いています)。


1005055
種の違うオス同士が出会っても両者は威嚇行動をとります。写真左はネコハエトリ、右がマミジロハエトリです。このとき、両者は威嚇行動のみで格闘することはありませんでした。

実際に格闘すると「取っ組み合い」という表現がピッタリの様相になります。ハエトリグモ科の蜘蛛は意外にけんかっ早いような気がします。これは網を張る蜘蛛と違い、徘徊性の蜘蛛であることも影響しているかもしれません。餌を求めて歩き回っていると、出会い頭の衝突は頻繁にあるでしょうから…

●マミジロハエトリ/Evarcha albaria
ハエトリグモ科マミジロハエトリグモ属

●ネコハエトリ/Carrhotus xanthogramma
ハエトリグモ科ネコハエトリグモ属

撮影:2010.5.1/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年5月 1日 (土)

姫は闘いがお好き?

1005011
雑木林を歩いていたら、上の方からススーッと降りてきました。とりあえず近くの小枝に導いて、ハイ撮影。体長2ミリくらいの小さな蜘蛛です。


1005012
ヒメグモ科の蜘蛛っぽい雰囲気が漂います。サトヒメグモに似ていますが、どこかが違う…なんとなく違和感を感じさせます。


1005013
腹部前方に黒い斑紋が対になっています。確かこれは…ムナボシヒメグモの特徴的な模様。きっとムナボシヒメグモで間違いないと思います。

ムナボシヒメグモは蜘蛛を襲う蜘蛛。ヒメグモという優しげな響きを持つ名前がついていますが、なかには獰猛な性格の蜘蛛もいます。ヒメグモの仲間にはなぜか同族(蜘蛛)を襲う種類が多いです。


●ムナボシヒメグモ/Keijia sterninotata
ヒメグモ科ホシヒメグモ属

撮影:2010.4.25/石岡市
参考文献:文一総合出版『日本のクモ』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年4月 | トップページ | 2010年6月 »