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2008年5月10日 (土)

シッチを探せ!

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そろそろシッチコモリグモの季節…そう思ったが吉日、さっそく出かけてみました。目的地は昨年蜘蛛を見つけた上の写真の場所です。この場所は周りを雑木林で囲まれた窪地になっていて、湧き水がかなりしみ出して溜まっています。シッチコモリグモは水がひたひたしているような湿地状態の環境が好きなようです。

以前にも書きましたが、県内各地で蜘蛛を探すなかシッチコモリグモを見つけた場所はここだけなのです。まだまだ捜査が甘いのか、狙い所がはずれているのか分かりませんが、自分にとってはかなり珍しい種類の蜘蛛になっています。

昨年見つけたのは写真の右奥の方ですが、今回足を踏み入れてみたら、地面が乾いていて一匹も見つけられませんでした。まさか全滅か! と心配しながら写真手前の方に歩いてゆくと、「ぐじゅぐじゅ、じゅぼじゅぼ」と長靴が音を立てます。踏みしめるたびに水がしみ出してくるような状態です。これなら期待できるだろうと下を向きながら歩いてゆくと…


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いますいます。数えきれないくらいうようよしていました。圧倒的にメスが多く、小さい体に卵のうをつけて逃げ回るものも少なくありませんでした。


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オスは全体の一割にも満たないと思われる程度しかいません。なぜかオスの方が警戒心が強く、表層部分には出てこずに草の根元を這い回っています。おかげで撮影に苦労しました。オス・メスどちらとも色彩の個体差があることが分かりました。


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蜘蛛を探していると、一面にはびこっているスギナの根元の方にたくさんの白い物体を見つけました。明らかに糸で編まれたものです。蛾の繭ではないと思うので、たぶん蜘蛛が作ったものでしょう。一見すると卵のうのように思えますが、卵が入っていたものはひとつもありませんでした。考えられるのは、すでに子蜘蛛が出のうした後のものか、住居、あるいは脱皮用の仮住居あたりではないでしょうか。


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例によってクローズアップ写真を並べました。上段の茶色っぽい個体がメスです。下の黒っぽい個体がオスです。とても特徴的な模様を持っているので、コモリグモのなかでは見分けやすい種類だと思います。特に頭胸部の模様は、ほかの蜘蛛にはないものです。

一年ぶりに再会して、じんわりと感動がこみ上げてきました。きっとこの場所以外にもいるはずです。茨城県内でほかの生息地を探すことも今年のテーマにしたいと思います。長靴は常に車に積んでおかなければ!

●シッチコモリグモ/Hygrolycosa umidicola
コモリグモ科ヒグロコモリグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2008.5.9/小美玉市・旧美野里町)

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