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2007年10月

2007年10月31日 (水)

海の近くにはゴミグモがいっぱい!

茨城県の東部「鹿行地域」に行ってきました。何と読むのだろうという人もいるのではないかと思います。これは「ろっこう」と読みます。鹿島郡の「鹿」と行方郡(なめがたぐん)の「行」を合わせて鹿行です。読み方がまったく違ってしまうので、他県の方はきっと判読できないだろうと思います。

出かけたのは鹿行地域の神栖市(かみすし)です。鹿島灘にあるコンビナート群の一角から煙がもくもくと出ています。ここから海岸線沿いを少し走ると千葉県の銚子です。県南地域から見ると、ほとんど千葉県のような印象です。

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さて、上に書いたように海の近くなので「どんな蜘蛛がいるのか?」と、ものすごく楽しみだったのですが、強風が吹き荒れる天気だったため収穫はわずかでした。まず見つけたのはワシグモ科の蜘蛛です。弱々しい糸で仮設住居のようなものを作って隠れていました。写真に写っているのは蜘蛛のお尻です。


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ワシグモ科の蜘蛛は見分けるのが難しいです。幸いにも模様が入っていたので良かったですが、真っ黒いワシグモだったらお手上げです。この蜘蛛、ナミトンビグモのような気がしますが自信はありません(もしかしたら、ヒトオビトンビグモかも)。


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次に見つけたのはゴミグモらしき蜘蛛です。これはほんとうにたくさんいました。図鑑で見たらシマゴミグモのような感じです。県南部では見たことがありません。図鑑に「海岸付近に生息」と書いてあるので、まさにその通りの場所にいる蜘蛛です。ただし、気になるのは腹部末端の突起です。図鑑の写真ではお尻の部分にでこぼこがありますが、この写真の蜘蛛は滑らかです。ひょっとしたら違う種類かもしれません。


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なかには赤っぽい個体もいました。もしかすると、上の黒い蜘蛛とは別種かもしれません。


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こんなゴミグモもいました。これはマルゴミグモだと思います。こちらのゴミグモも県南地域では見たことがありません。図鑑にも「海岸地域に多く生息」とあるので、内陸の平地にはいないのかもしれません。


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.29/神栖市)

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2007年10月30日 (火)

メガネをかけた蜘蛛、謎の蜘蛛

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変わった蜘蛛がいるなぁと覗き込んだら、メガネドヨウグモでした。初夏に筑波山の麓を流れる沢の近くで見て以来です。水辺の近くが好きな蜘蛛だと思っていたのですが、山の上にもいるようです。でも、見つけたのは岩場から水がしみ出している場所。なんとなく湿ったところが好きなのかもしれません。


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よく見ると頭胸部に丸い模様があります。これをメガネに見立てて名前を付けたようです。上の写真はメスで、下はオスのようです。


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カニグモ科の蜘蛛です。たぶん、よく見かけるヤミイロカニグモだと思うのですが、もしかしたら違う蜘蛛かもしれません。カニグモ科の蜘蛛は似た蜘蛛が多いので、知れば知るほど見分けるのに迷います。以前ならヤミイロカニグモと即答しましたが、今はかなり慎重になります。


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これはひょっとするとヤチグモ科の蜘蛛かもしれません。クサグモのような棚網を作っていたので、タナグモ科の蜘蛛かと思いましたがようすが違います。見つけた場所には小さな棚網がたくさんあり、この蜘蛛と同じ蜘蛛がいっぱいいました。数日前のブログに北茨城で見つけた蜘蛛のことを書きましたが、この蜘蛛ととても良く似ています。もしかしたら同じ種類かもしれません。ヤマヤチグモでしょうか?


*以上、3回にわたって茨城県南部の山で見た蜘蛛たちのことを書きました。見つけたのは石岡市(旧八郷町)と桜川市(旧真壁町)にまたがっている「きのこ山」です。

●メガネドヨウグモ/Metleucauge yunohamensis
アシナガグモ科オオドヨウグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.25/桜川市・旧真壁町)

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このオニグモ、かわいいね

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小さなオニグモを見つけました。体長は4ミリです。お尻のところに3対の黒い点があります。ムツボシオニグモらしいです。とてもよく似た蜘蛛にトガリハナオニグモがいます。ムツボシの方がはるかに分布域が広くて個体数も多いようなので、写真の蜘蛛はムツボシオニグモだろうと思います。


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あまり見たことのないゴミグモです。よくいるギンメッキゴミグモとは違います。図鑑を見たらクマダギンナガゴミグモに似ていました。この蜘蛛も小さくて、体長は4〜5ミリでした。この蜘蛛はたくさんいたのですが、不思議なことにどの網にもゴミはついていませんでした。


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キザハシオニグモです。久しぶりのご対面なのでとても新鮮でした。腹部の上の方に白い線が横切っているのが特徴です。頻繁に見かける蜘蛛ではないので、自分にとってはちょっと珍しい蜘蛛です。


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こちらはサガオニグモです。この蜘蛛は冬でも見かけます。ちょっとした雑木林に入ると必ず見かける蜘蛛です。県南地域ではポピュラーな蜘蛛だと思います。

●ムツボシオニグモ/Araniella yaginumai
コガネグモ科ムツボシオニグモ属

●クマダギンナガゴミグモ/Cyclosa kumadai
コガネグモ科ゴミグモ属

●キザハシオニグモ/Araneus abscissus
コガネグモ科オニグモ属

●サガオニグモ/Eriophora sagana
コガネグモ科カタハリオニグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.25/桜川市・旧真壁町)

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2007年10月29日 (月)

オレンジの美しいクモ

秋になると思いだすのがイシサワオニグモです。昨年の秋、偶然にもこのクモがたくさん生息する場所を見つけました。今年もそれが見たくて、同じ場所に行ってみました。


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ところが、今年はいることはいたのですが、数は圧倒的に昨年より少なかったです。年によって発生数が違うのか、他の要因が影響して少ないのかはわかりません。昨年と違うことと言えば、今年の夏が暑かったことやそれが長引いたことでしょうか。


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それにしても美しい。こんなオレンジの蜘蛛がいるなんて意外です。オレンジと言えばかなり目立つ色ですし、こんなに派手だと鳥などの外敵に見つかりやすいと思うのですが、いかがなものなのでしょう? 考えると不思議です。でも、動物や昆虫の色・姿には、必ず合理的な理由があります。きっとこの色にも何か訳があるのだろうと思います。


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さて、他に気がついたことと言えば、昨年はいなかった蜘蛛をちらほら見かけたことです。昨年はイシサワオニグモだけが網を張っていた場所に、ヤエンオニグモがかなり侵入していました。上の写真がヤエンオニグモです。

●イシサワオニグモ/Araneus ishisawai
コガネグモ科オニグモ属

●ヤエンオニグモ/Araneus macacus
コガネグモ科オニグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.25/桜川市・旧真壁町)

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2007年10月28日 (日)

橋の下にいた蜘蛛たち

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大子町からは、山道を通って常陸太田市(旧水府村経由)を抜けて帰ってきました。その途中、橋があったので観察してみることに。橋はコンクリート製で数年前にできたような感じでしたが、いろいろな蜘蛛が住み着いていました。まずはウズグモです。


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ウズグモは似たようなものが何種類かいます。ウズグモ、カタハリウズグモ、トウキョウウズグモなどです。写真の蜘蛛と図鑑を見比べて、いろいろと悩んでしまいました。トウキョウウズグモではないかと思いましたが、「都市型のクモで、山地にはほとんど見られない」と図鑑に書いてあります。ということは残る二種のうちのどちらかということです。さて、どちらでしょう? ウズグモのような気がしますが、もしかするとカタハリウズグモも入り交じっているかもしれません。


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これはいかにもユウレイグモの仲間という雰囲気です。調べてみたらユウレイグモではなくイエユウレイグモでした。図鑑には「屋内性のクモ」と書いてありましたが、橋の下にもいることがわかりました。ここは雨風がしのげるので、家のなかと変わりないということでしょうか。


●ウズグモ/Octonoba varians
ウズグモ科ウズグモ属

●イエユウレイグモ/Pholcus phalangioides
ユウレイグモ科ユウレイグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.24/常陸太田市・旧水府村)

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2007年10月27日 (土)

ナカムラ君もやっぱりいました

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田んぼに必ずいるオニグモがナカムラオニグモです。大子町にもやっぱりいました。これは網です。


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枠糸の一部が結びつけてある葉っぱに住居を作って潜んでいます。よくエノコログサの穂先を丸め、白いワラビのようなものを作っているのもこの蜘蛛です。


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実物はこんな蜘蛛です。腹部にある黒くて太い帯が、末端でくっついています。ちょっと離れて見ると、Vサインのようにも見えます。


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ほかにも、極小の蜘蛛を見つけました。1ミリくらいの大きさで、画像を拡大してやっと蜘蛛と識別できるくらいです。これはギシギシの葉を裏返したところに皿状の網を張っていました。そのようすからサラグモ科の蜘蛛ではないかと予想できますが、名前はわかりませんでした。


●ナカムラオニグモ/Larinioides cornutus
コガネグモ科ナカムラオニグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.24/大子町)

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2007年10月26日 (金)

大子にはキクヅキ、アライトもいました

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前回、大子町のつづきです。薮を探したあとは田んぼを見て回りました。どんなコモリグモがいるのかワクワクしながら足を進めると…。


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いました、キクヅキコモリグモです。どこにでもいる蜘蛛なので珍しくはないのですが、自分にとっては大子町で見たということに価値があります。


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またまたコモリグモを見つけました。今度はアライトコモリグモです。これは大好きな蜘蛛です。なぜかって? カッコいいからです。コモリグモ科のなかでは大きな蜘蛛で、堂々としたメスの姿などは思わず見とれてしまいます。家で飼ってみたいとも思いますが、餌の調達が大変そうなので実行できずにいます。この写真の個体はオスのようです。


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そして、これは田んぼのなかにたくさんいた蜘蛛です。体長は5ミリあるかないか。小型のコモリグモです。いわゆるハリゲコモリグモ群の一種で名前はわかりません。たぶん、イナダハリゲコモリグモではないかと思っていますが断定はできません。


●キクヅキコモリグモ/Pardosa pseudoannulata
コモリグモ科オオアシコモリグモ属

●アライトコモリグモ/Trochosa ruricola
コモリグモ科キタコモリグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.24/大子町)

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大子町でキタヤハズハエトリ

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北茨城市、日立市と県北が続きますが、次は大子町です。ここは久慈川が流れる静かな山あいの町です。北へ数キロ走ると福島県の矢祭で、東北への入口にもなっています。大子町には袋田の滝や温泉郷などがあって、紅葉の季節などは大勢の観光客でにぎわいます。

ここは個人的にすごく好きな場所です。山に囲まれて世間と隔絶した感じがなんともいえません。ここへ来ると、嫌なことが多い現代社会から別世界に来たようで、すべて忘れて開放的になれます。久慈川のゆったりとした流れに心が洗われそうです。また、街道沿いや街並の様子も好感が持てます。昭和の良き時代が色濃く残っているように感じます。


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前置きが長くなりました。蜘蛛探しをしたのは、町からかなり離れた田んぼです。そばには小さな川が流れていて、その川と田んぼの間にある薮を見てみることにしました。


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見つけたのはキタヤハズハエトリ。県南部でも見たことはありますが、北部にもいることが確認できました。もともと北方性の蜘蛛らしいので、東北に近い大子町にいてもおかしくないわけです。しかし、いつ見てもきれいな蜘蛛です。多くの蜘蛛は冬近くなるとオスの姿を見ませんが、キタヤハズハエトリはこの季節でも元気に跳び回っているようです。


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もちろんメスもいました。こちらも腹部が金色に輝いてとてもきれいです。この金色の輝きは、よく見るとオスの腹部にもあります。オスは白い斑点がとても印象的なのでそちらに目が行ってしまいますが、下地部分に金箔のようにちりばめられています。


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写真は上がオスで、下がメスです。体長は、オスが7〜8ミリ、メスは約10ミリでした。オスの方は幼体ですが、もしかするとメスも幼体かもしれません。メスは成体になると10ミリを超えます。どちらも腕が太く長いです。


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他に見つけたハエトリグモ科の蜘蛛はマミジロハエトリのオス(左)とネコハエトリのメスです。この二種はどこにでもいるハエトリグモです。


●キタヤハズハエトリ/Mendoza ibarakiensis
ハエトリグモ科テナガハエトリグモ属

●マミジロハエトリ/Evarcha albaria
ハエトリグモ科マミジロハエトリグモ属

●ネコハエトリ/Carrhotus xanthogramma
ハエトリグモ科ネコハエトリグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.24/大子町)

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2007年10月25日 (木)

海辺の蜘蛛は?

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さて、北茨城からは国道6号を通って県南方面へ帰ってきました。その途中にあるのが伊師浜(海岸名)です。今は日立市になっていますが、もとは十王町でした。ここは、日本で一番稼働率の高い国民宿舎「鵜の岬」があるところです。断崖の上に建っていて、眺望もすばらしいです。

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その伊師浜で一時停止。海の近くにはどんな蜘蛛がいるのか見てきました。砂浜にはイソコモリグモというタランチュラのような蜘蛛がいるのは知っていますが、そう簡単に見つかるはずはありません。茨城県では生息が確認されているので、一度は見てみたいものです。以前確認した情報によると、イソコモリグモは日本海側に多く、太平洋側では茨城の海岸にしか生息していない蜘蛛です。(東北の太平洋側の一部でも生息確認があるようです)

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イソコモリグモは諦め、普通の蜘蛛を探すことにしました。見つけたのは写真の蜘蛛。ヤミイロオニグモのようです。とにかくこの蜘蛛はいっぱいいました。よく見ると色が違っていたり、線が入っていたりします。個体差の大きい蜘蛛のようです。海岸の近くにある松林にいたのはほとんどがヤミイロオニグモでした。


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写真の蜘蛛はカラフトオニグモサガオニグモのようです。他に見かけた蜘蛛はジョロウグモ。こちらもかなりの数がいました。


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上の写真はサラグモの一種です。名前は断定できませんが、ヘリジロサラグモでしょうか?


●ヤミイロオニグモ/Neoscona fuscocolorata
コガネグモ科ヒメオニグモ属

図鑑によれば、よく似た蜘蛛にオオクマヤミイロオニグモがいるそうです。両者の違いは、腹部の裏側にある黄色斑が、ヤミイロオニグモは長方形でオオクマヤミイロオニグモは二個の対斑になっているらしいです。対斑ってどの程度の大きさの斑なのでしょうか?

表裏一組で3列に並んだ上の写真を見ると、一番上の個体は丸い点にも見えます。中と下はやや長方形のような気がします。もしかしたら、一番上の個体はオオクマヤミイロオニグモなのかもしれません。ちなみに、上と中はオス、下はメスです。


●カラフトオニグモ/Eriophora sachalinensis
コガネグモ科カタハリオニグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.23/日立市・旧十王町)

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2007年10月24日 (水)

ハリゲコモリグモと不明の蜘蛛たち

前回のつづきです。水沼ダムで見つけた他の蜘蛛たちは名前がわからないものばかりでした。

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まずはハリゲコモリグモから。コモリグモの仲間のうち、ハリゲコモリグモという名称がつくものは見分けるのが難しいです。それらをハリゲコモリグモ群と呼ぶことが多いようです。写真の蜘蛛もその群の一種です。体長は4ミリの小さな蜘蛛でした。もしかしたらまだ幼体なのかもしれません。オスがいれば判断できることも多いのですが、この時期だとオスの姿はありません。


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次はサラグモ科なのかヒメグモ科なのかも判断できない蜘蛛です。不規則網の中央に枯れ葉があったので、「葉のなかに蜘蛛がいる」と予測して丸まった葉を広げてみました。すると写真の蜘蛛が出てきました。枯れ葉のなかに隠れているところなど、ヒメグモ科の蜘蛛のような気がします。確かに皿状の網ではなかったので、サラグモ科ではなさそうですが、その姿を見ると???という感じです。


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上の写真はクサグモがよく作る“棚網”を張っていた蜘蛛です。山の上に建てた防災無線塔の脚の部分に網を張っていました。網の奥には管状の隠れ場所があるにはあったのですが、極端に短くて網の密度も低かったので「おや?」と思いました。おそらくクサグモだろうと判断していたのですが、明るいところで見たらちょっと違うような感じです。いったい何グモなのでしょう?


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.23/北茨城市)

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2007年10月23日 (火)

サラグモがいっぱい

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県北に行っていきました。まずは北茨城市からの報告です。場所は水沼ダム。いつもは水がいっぱいあるのに渇水状態でした。ちょうどダム関係者らしき方が通りかかったので聞いてみたら「ゴミを取るので排水した」というお話でした。

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さて、蜘蛛はどうかというと…。そこらじゅうに小さな蜘蛛がいっぱいいました。

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ちょっと拡大すると上のような感じです。

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さらに拡大してみます。どうやらクスミサラグモらしいです。山地に多く生息すると図鑑には書いてあります。自分が住む県南部は平地が多いこともあり、見たことがありません。図鑑の記述通り、確かに山の方にいる蜘蛛のようです。

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なかにはちょっと色が白っぽいものもいるようです。別の種類かとも思いましたが、クスミサラグモのような気がします。

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さらに、ピンクがかった個体も見つけました。ほんのり桜色という感じで、なかなかきれいでした。他の蜘蛛は次回に持ち越します。


*先日書いたブログで日立市で見つけたクスミサラグモらしき蜘蛛を紹介しました。どうやら茨城の北部の山々にはたくさんクスミサラグモがいるようです。


●クスミサラグモ/Neolinyphia fusca
サラグモ科ツリサラグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.23/北茨城市)

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2007年10月21日 (日)

こんなところでフジイコモリグモに

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前回同様、この蜘蛛も日立市で見つけた蜘蛛です。沢の近くの薄暗い場所にいました。落葉の上を歩いていたのですが、どこかで見たことがある蜘蛛です。捕まえてルーペで見たらフジイコモリグモのようでした。

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県南部では雑木林で見ることが多いのですが、日立市では峠沿いを流れる沢の近くにいました。標高で言うと200〜300メートルの場所です。こんなところでフジイコモリグモに会うとは予想もしていませんでした。図鑑には平地から山地まで広く生息していると書いてあるので、日立の山のなかにいてもおかしくないわけです。

*写真の個体はメスです。フジイコモリグモのオスは一番目と二番目の脚が黒いのですぐに見分けられます。

●フジイコモリグモ/Arctosa fujiii
コモリグモ科 ミズコモリグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.18/日立市)

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2007年10月20日 (土)

クスミサラグモっぽいなぁ

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仕事の合間のほんの数十分を使って蜘蛛を観察しました。場所は、茨城県の北部にある日立市です。写真は峠道の途中で見つけた蜘蛛です。サラグモの仲間のような気がしましたが、名前はわかりません。

家に帰って調べてみたら、クスミサラグモという蜘蛛らしいことがわかりました。観察した場所にたくさんいたので珍しい蜘蛛ではなさそうです。今回は県南部ではなく、北部からの報告です。来週は北茨城、大子に行くので、今から楽しみです。なんとか時間を作って蜘蛛を見つけようと思います。


●クスミサラグモ/Neolinyphia fusca
サラグモ科ツリサラグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.18/日立市)

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2007年10月14日 (日)

ネコハグモも知名度が低いですね

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ネコハグモというあまり聞き慣れない蜘蛛がいます。でも、意外と身近なところにいるんです。フェンスの隅や大きな葉の上に網を張っていることが多いのですが、蜘蛛自体が小さいので、気づく人は少ないと思います。体長は5ミリ程度です。その蜘蛛の網が上の写真です。

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初めて見たときは何科の蜘蛛か予想がつきませんでした。よくよく調べるとハグモ科の蜘蛛でした。目の付き方がコガネグモ科に似ていたので、図鑑でコガネグモ科のページを探しまくった記憶があります。しかし、あまりにも小さな蜘蛛なので「ひょっとしたら…」と、別の科のページを探してようやく名前をみつけたというわけです。腹部の模様や毛並みなどを見て「なるほど、ネコみたいだ」と思いました。

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こちらは腹部を裏側から撮ったものです。蜘蛛に興味を持って「こんな種類もいるんだ!」と、ちょっとした感動を与えてくれた蜘蛛なので、いつかは紹介したいと思っていました。きっとみなさんの身の周りにもいるはずです。見つけたら「ネコちゃん!」とでも声を掛けてあげてください。


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*写真の葉はカシワです。網の中央に糸の密度が濃くなっている部分があります。これが蜘蛛の住居になっています。ネコハグモは腹部を外側に向けて隠れています。軽く指で押してみると、ひょっこり顔を出します。あまり強く押すとお亡くなりになりますのでご注意ください。

ちなみに、この蜘蛛はよれよれの不規則な網を張っています。このような網を専門用語では「ボロ網」と言うそうです。なるほど、言われてみれば質感や形状がそんな雰囲気です。

●ネコハグモ/Dictyna felis
ハグモ科ハグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.14/阿見町)

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2007年10月11日 (木)

ジョロウグモの糸も黄色かったのね!

前回登場したのはビジョオニグモ。この蜘蛛について書き忘れたことがあります。それは、網が黄色く見えること。つまり網を作っている一本一本の糸が黄色いのです。よく見ると糸が黄色いのではなく、糸に付いている粘性の物質が黄色いことがわかります。

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前置きが長くなりました。じつはジョロウグモの糸も黄色いことに気づきました。偶然なのか特別なのかはわかりませんが、写真の網は黄色いです。間違いありません。

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網に近づいて撮ってみました。前述のビジョオニグモと同様に、糸に細かい粘性の玉が付いているのがわかります。黄色く見える理由はこの粘性の物質にあります。今まで何度となくジョロウグモの網は目にしていましたが、まったく気づきませんでした。もっとも、いつも見ているのは雑木林の光があまり差し込まない場所なので、気づかなかったのかもしれません。今度出かけたときには、日陰にある網も黄色いのか再確認してみるつもりです。


●ジョロウグモ/Nephila clavata
ジョロウグモ科ジョロウグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.3/茨城町)

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2007年10月10日 (水)

つ、ついにビジョを捕獲しました〜

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ビジョオニグモは珍しい蜘蛛ではないようですが、自分はほとんど見たことがありません。友人の家で1回、沢の近くで1回の計2回です。このことから、自分にとっては珍しい蜘蛛に分類していました。そのビジョをついに捕まえたのです。しかもメス。正真正銘の美女です。う、うれしいです。

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背中の模様も特徴的ですが、お尻の部分の模様も変わっています。アオオニグモとはだいぶ違います。

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お腹の方からも撮っておきました。こちらはアオオニグモと変わりありません。腹部だけ見るとアオオニグモかビジョオニグモか見分けがつかないでしょう。さて、この写真を見ていて気がついたことがあります。蜘蛛の口のところには触肢というものがあります。極端な言い方をすると脚を細く短くしたように見える部分です。わかりやすく言うと“ひげ”のようにも見えます。その触肢をじぃ〜っと観察すると爪のようなものがあるのに気づきました。以前、「触肢は長い年月をかけて脚が変化したものだ」という文章をどこかで読んだ記憶があります。今回、触肢の爪を見つけたことで納得できました。

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もともと蜘蛛の脚には爪がありますます。爪と言っても人間のもののような形状ではなく、フックのような形です。自分は蜘蛛の爪を見ると、なぜか動物のナマケモノを連想します。蜘蛛はそのフック状の爪を糸に引っ掛けてぶら下がっているようです。このような理由から、造網性の蜘蛛に爪があるのは当然のことなのかもしれません。

ところが、徘徊性の蜘蛛にも爪があります。厳密に言うと、蜘蛛には爪が3本と2本の種類がいるそうで、徘徊性の蜘蛛には2本のものが多いようです。ハエトリグモは蜘蛛のなかで最も進化した蜘蛛らしいのですが、このハエトリグモは脚先に毛の束があります。専門用語で“末端毛束”と呼ばれるものです。この毛があるおかげで、ツルツルのプラスチックやガラスの壁面でも自由に歩けるそうです。


●ビジョオニグモ/Araneus mitificus
コガネグモ科オニグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.4/茨城町)

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2007年10月 8日 (月)

ほんと、アリそっくりだ

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アリグモはアリとそっくりの蜘蛛です。アリの群れのなかに隠れたら、絶対に見分けられないでしょう。写真のアリを見つけたのはシラカシの樹皮の上でした。そこには何匹かの黒いアリが木を登っていて、そのアリたちと交差したときは一瞬見失ってしまいました。幸い、ピョンと飛び跳ねて地面に落ちたので捕獲することができました。

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この写真の個体はメスです。アリグモのオスは立派な顎を持っていて、その異様な姿を見ればすぐにわかります。オスの方はアリとは違った印象なので、比較的見分けやすいと思います。


●アリグモ/Myrmarachne japonica
ハエトリグモ科アリグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.4/茨城町)

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2007年10月 7日 (日)

確かにお出ましが遅いような気がする

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クサグモとコクサグモはよく似ています。棚網と呼ばれる幅広く張られた網の形もそっくりです。

たまに網の中央あたりに出ていることもありますが、人の気配を感じると管状になった奥の部分にササッと隠れてしまいます。両者の違いは、「クサグモの方が小型で出現する時期が遅いこと」と図鑑に書いてありました。さらに、図鑑の写真を比較してみると、コクサグモの頭胸部には放射状の網目模様が入っています。これらのことから判断すると、上の写真の蜘蛛はコクサグモと考えられます。


●コクサグモ/Allagelena opulenta
タナグモ科コクサグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.3/石岡市)

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2007年10月 6日 (土)

ゴミグモは恥ずかしがり屋が多い?

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写真はカラスゴミグモです。ツヤのある黒い体が特徴的で、ほかのゴミグモとは印象が違います。これでもオニグモと同じコガネグモ科の蜘蛛です。

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ゴミグモ科の蜘蛛を撮るときいつも思うのは、なぜ顔を撮らしてくれないのかということです。まるで恥じらう少女のように、手で顔を覆ってしまいます。写真はカラスゴミグモですが、一般的なゴミグモ、ヨツデゴミグモも同じです。

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上の写真は腹部の方から撮ったものです。ゴミグモとは言っても、網の中央には帯状のゴミのかたまりをつけていません。

●カラスゴミグモ/Cyclosa atrata
コガネグモ科ゴミグモ属

参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.3/石岡市)

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2007年10月 4日 (木)

サラグモには違いないが…

前回のつづき…
昨日、10月3日はハツリグモ、ヒメグモのほかにもいろいろな蜘蛛を見つけました。そのうちのサラグモ科の蜘蛛をご紹介します。

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上の写真はアシナガサラグモのような蜘蛛です。しかし、以前見たものと腹部側面の模様が違うので別種かもしれません。アシナガサラグモは、腹部側面の黄色が目立ちますが、写真の蜘蛛は側面が黄色くありません。では何グモなのだろうかと図鑑で調べましたが、同じ模様の蜘蛛は見つかりませんでした。

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上の写真はサラグモ科の蜘蛛に違いありませんが、何グモか判断できませんでした。もしかするとヘリジロサラグモのオスかもしれません。ただし、その答に否定的になってしまう要素があります。網を張っていたのが高い位置だったことです。ヘリジロサラグモは地表付近に網を張っていることが多いので、この点から考えると別種の可能性が高いと思います。ちなみに、網があったのは杉の木が高さ2メートルくらいのところで二股に分かれたところでした。

サラグモ科の蜘蛛は目にすることが多いのですが、種を見極めるのは意外と難しいです。


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.3/石岡市)

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2007年10月 3日 (水)

この葉っぱ、どうやって持ち上げるんだろう?

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前回ハツリグモのことを書きましたが、肝心のハツリグモの網の写真がなかったので今日撮ってきました。まさに“葉吊り” という形容にぴったりの住居です。こうして見ると、小さいながらもなかなか風情のある家です。環境にやさしい自然素材の住宅といえるでしょう。

ところで、この葉っぱをどうやって吊り上げているのでしょうか? 網を張ってから、都合良く落ちてくる葉っぱを待つということはないと思います。そうなると、地面に落ちている手頃なものを吊り上げているはずです。一度でいいから、家の建設風景を見てみたいものです。

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ついでに撮った写真です。ハツリグモかと思いましたが、こちらはヒメグモの住居でした。葉っぱの下の部分に蜘蛛の姿が見えるでしょうか? 体長5ミリほどの小さな母蜘蛛でした。この丸まった葉の内側にはたくさんの子蜘蛛たちがいました。どうやら産卵用の住居だったようです。偶然にもヒメグモがこんな住居で子育てをすることを初めて知りました。


ハツリグモ/Acusilas coccineus
コガネグモ科ハツリグモ属

ヒメグモ/Achaearanea japonica
ヒメグモ科ヒメグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.3/石岡市)

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ハツリグモって知名度低いよね

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前回からのつづき…
オオハエトリ、モンシロコゲチャハエトリ、デーニッツハエトリのほかに見つけた蜘蛛は、上の写真のハツリグモです。この蜘蛛は、地表近くに網を張っていることが多いです。木の根元付近や斜面の窪んだところなどでよく見かけます。見かけると言っても蜘蛛が姿を現していることはほとんどありません。必ず網の中央付近に丸まった枯れ葉がぶら下がっていて、そのなかに隠れています。

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ですから、蜘蛛の巣に枯れ葉がぶら下がっていたらハツリグモの可能性が高いです。網の大きさは手のひらサイズくらい。この時期だと幼体も多いので、手のひらよりずっと小さい網も見かけます。上の写真は幼体です。成体になると、腹部の表面が焦げ茶色っぽくなります。

このハツリグモ、雑木林に行くとかなりの確率で見つけることができます。じつは、ついこの前まで存在さえ知りませんでした。枯れ葉のなかにいて姿を見ることが少ないので、知名度が低いのかもしれません。

ハツリグモ/Acusilas coccineus
コガネグモ科ハツリグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.1/阿見町)

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2007年10月 1日 (月)

雨の日にクモはどうしているのだろう?

前から知りたいと思っていたことがあります。それは、蜘蛛は雨の日にどういうところにいるかということ。今日は打ち合わせの約束の2時間前に家を出て、途中の公園で観察してみることにしました。

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まず見つけたのはオオハエトリです。スギの樹皮上をピョンピョン飛び跳ねていました。なかなか元気がいいです。しとしと降る静かな雨だったので、活動していたのかもしれません。でも、土砂降りだったらそうはいかないでしょう。

じつはこのあとに何匹もオオハエトリを見つけました。今日一番多く発見できたのがこの蜘蛛でした。その多くは、スギ、ヒノキ、サワラなどの針葉樹の樹皮上を歩いていました。ときどきコナラの樹皮にもいましたが、圧倒的に針葉樹が多いです。過去の観察経験から言うと、マツの樹皮にいることもあります。

このあといろいろなクモを見つけましたが、オオハエトリとの関連でハエトリグモ科の蜘蛛を紹介します。

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写真は、小さくてとてもかわいいハエトリグモです。体長は約4ミリでした。図鑑と照らし合わせてみたら、モンシロコゲチャハエトリのようです。自分は初めて見るものです。見つけたときはヒトリコゲチャハエトリだと思い込んでいましたが、よく調べたら違っていました。

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片方は触肢が膨らんでいるのでオスかもしれません。とすると、この蜘蛛はオスとメスがほぼ同じ模様をしているということになります。真上から撮った画像で言うと、下がメスで上がオスです。ほとんどの蜘蛛はオスとメスで模様や体格が違いますが、この蜘蛛は特別なのでしょうか? 見つけたのは大木を囲っている木の枠です。ざっと見ただけでも5〜6匹はいました。

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ほかに見つけたハエトリグモは、上の写真のデーニッツハエトリです。この蜘蛛やオオハエトリなど10ミリ近くある蜘蛛は、動いていれば必ず気づきます。これに対して、上で紹介したモンシロコゲチャハエトリなどの小型のハエトリグモは、なかなか気づきません。どちらかというと地表近くにいる蜘蛛なので、歩いている人間の目の位置と地表までの距離、そして蜘蛛の小ささを考えれば、気づけというのが無理でしょう。探せば身近にいる蜘蛛にも関わらず、名前が知られていないという理由はこのような点にあるのかもしれません。もっとも、蜘蛛を探しながら歩いている人など、私ぐらいかもしれません。公園では散歩中の人たちに訝しげな目で見られました。

蛇足ですが、このデーニッツハエトリはかなり美しいハエトリグモだと個人的に思っています。腹部にあるギザギザの模様はかなりセンスがいいです。加えて色の組み合わせもかなりイケていると思いますが、いかがでしょう?

さて、このほかにも蜘蛛を見つけましたが、それらについては次回ご紹介します。


オオハエトリ/Marpissa milleri
ハエトリグモ科オオハエトリグモ属

モンシロコゲチャハエトリ/Sitticus fasciger
ハエトリグモ科コゲチャハエトリグモ属

デーニッツハエトリ/Plexippoides doenitzi
ハエトリグモ科マダラハエトリグモ属


参考文献:文一総合出版『日本のクモ』
(2007.10.1/阿見町)

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